緊張が身体に及ぼす変化

緊張は人間の身体に様々な変化を起こします。
そしてそれは厄介なことの方が多いのです。

例えば、緊張により大切な場面で普通に話ができないとか、汗が過剰に出てしまうとか、心拍数が急激に上昇してしまうなどいろいろな不具合が起こります。

緊張により生じる体の変化

① 血圧

緊張により交感神経が興奮すると、血管は収縮され血圧は上がります。通常、血圧は上がったり下がったりを繰り返すことで血圧を正常に保ちますが、過剰に収縮しっぱなしでは正常に保つ機能を失います。また、人によっては血管の細いところが詰まってしまいます。過剰に収縮する血管は非常に危険です。

② 自律神経

自律神経は交感神経と副交感神経を言いますが、過剰な緊張が起こると交感神経が興奮します。交感神経が興奮すると心拍数を早くするのと同時に、胃や腸の働きを止めてしまいます。過剰な緊張により食欲が無くなり、不眠や便秘などを引き起こします。

③ 筋肉

筋肉は交感神経が緊張すると収縮します。そのため緊張状態で交感神経が興奮すると筋肉の収縮が過剰となり肩こりや腰痛などを引き起こします。

④ 不安障害

過剰な緊張が長期にわたると、精神的な不安を生じ安定的な精神状態を保てなくなります。上司や同僚など会社の人たちとの会話でも緊張し、家族とのコミュニケーションにも問題が出て来るなど辛い状態になります。

当院で相談を受ける過剰な緊張により起こる症状

  • 発声障害 ⇒詳しい内容はこちら
    • 人と話をする時、電話で話す時など特定の場面で声が出なくなる症状です
  • 多汗症
    • 人と話す時やある特定の状況で汗が過剰に出ます
  • 書痙 ⇒詳しい内容はこちら
    • 人に見られていて字を書くときに、手の筋肉が過剰収縮して書けなくなってしまいます
  • 頻尿 ⇒詳しい内容はこちら
    • 電車や密閉された空間に入るとトイレに行きたくなります
  • パニック障害
    • 狭い空間や蒸した部屋、ある一定の条件での部屋や場所でイライラしたり、じっとしていられなくなります
  • 恐怖症
    • 不安で不安でどうしようもなくなります
  • ナーバス
    • 自分の劣等を見つめ過ぎて落ち込みやすくなります
  • 様々な身体症状(腰痛、肩こり、等々) ⇒詳しい内容はこちら
    • 過剰な緊張が身体症状になります

過剰な緊張はなぜ起こるのか?

緊張を引き起こすものをストレス因子」と言います。

このストレス因子は誰にでも降りかかるものです。
もちろん人によって巨大であったり、些細であったりするでしょう。
しかし、じつはその大きさは人によって巨大にも些細にもできるのです。

ストレス因子は大きく分けて3つあります。

この中でも「心理社会的要因」は大きく緊張に関わります。
しかし、同じ状況に置かれても過剰な緊張として現れる人とそうでもない人と、差が出るのはその人それぞれの考え方や捉え方が関わるからになります。

●ある調査で、「現在ストレスを感じているか」とたずねた結果です。


YESが8割  NOが2割の結果でした。

ここで、NOと答えた19.2%の方で「身体の不調がある」と答えた方がいます。
ストレスが無くて健康でしたら問題ありません。
しかし、身体的な不調を抱えながら、ストレスは無いと答えた方はもしかしたら気づいていないストレスが関わっているかも知れません。

このようにストレスは必ずしも自覚しているものではありません。
また、「このストレスが原因だ!」と思っていてもじつは別のストレスが不調を引き起こしていることがあります。

心理的なストレスは無意識レベルのことが多く、自分では分からないものです。

心理的に緊張しやすい

心理的に緊張しやすいということは普通のことです。
人前に出て緊張するタイプ、
人に指示するときに緊張するタイプ、
人から見られて緊張するタイプ、
大切な仕事を任されて緊張するタイプなどなど様々あると思います。

じつはこれらすべての緊張に、自分では意識していない自分の中で作ったルールが関わっています。そしてこのルールを「信念」と言います。
その信念とは、例えば「プライド」であったり、「羞恥心」であったり、「劣等感」であったりします。
これらは気づかないうちに作り上げられ、気づかないうちにストレスを引き起こしています。

そう、
緊張は相手や環境が原因ではなく自分自身が作り出しているのです。

治療は信念=ルールを知ることです

実はこの信念=ルールは、無意識に作られています。
なので、「なぜ」緊張するのか、「どうして」このようになるのか意識できません。
過剰な緊張を改善するには、まず自分の中にある信念=ルールを知ることです。
そして「何」が緊張させているのかに気づくことがです。

それを探って、過剰な緊張をとるのが「ストレス治療」です。
そしてその治療法がPCRT(心身条件反射療法)になります。

どのようなストレス因子で緊張しているのかを一緒に探りましょう。